カラダに効く食材
チョコレート◎甘いだけじゃない健康効果
2月14日はバレンタインデー。元々はキリスト教圏の記念日なのですが、女性から男性にチョコレートを贈る習慣は戦後の日本で始まったものです。百貨店や菓子店ではバレンタインフェアが行われ、世界の著名なショコラティエが来日したり、普段とは違う商品が店頭に並んだり、甘いもの好きな人にとっては特別な季節。近年では誰かに贈るだけではなく、普段食べられないような特別なチョコレートを自分のために楽しむ人も増えています。そんなチョコレートですが、甘くておいしいだけでなく、実は健康や美容に良い栄養素が含まれているのです。
チョコレートの主な栄養素は、カカオポリフェノール、カカオプロテインや食物繊維です。チョコレートの主原料であるカカオ豆に含まれているカカオポリフェノールには、血管を広げて血圧を下げる効果があるとされています。また、ポリフェノールには抗酸化作用があり、肌荒れや皮膚の老化を抑える効果が期待できます。
チョコレートに含まれるリグニンという食物繊維や、タンパク質のカカオプロテインは消化がされにくい特徴があり、腸内にとどまって腸内環境を整えるので、便通の改善につながります。
また、チョコレートにはテオブロミンという物質が含まれており、これは気分を安定させるホルモンのセロトニンに作用し、リラックス効果をもたらします。チョコレートの甘い香りにも集中力を高める効果があるといわれており、仕事や家事などでちょっと疲れたときにチョコレートを摂ると気分が落ち着き、ストレスが軽減されます。
カカオポリフェノールなどカカオ豆由来の栄養素を摂るには、その含有率が高いチョコレートを食べることが大切です。一般的なチョコレートに含まれるカカオ豆の割合は30〜40%ですが、健康効果を得るには70%以上の「ハイカカオチョコレート」がおすすめです。ただし、カカオ豆の含有率が高いほど脂質も高くなるため、摂り過ぎには注意が必要です。カカオポリフェノールの効果は持続しないため、1日25g程度を目安に、小分けにして日に数度食べるのがよいでしょう。